褥瘡
褥瘡(じょくそう)は、皮膚や組織の圧迫や摩擦によって引き起こされる潰瘍のことを指します。一般的には、長時間同じ体位にあることや床ずれなどの圧力によって血流が制限され、組織への酸素や栄養供給が不十分になることが原因となります。
褥瘡は主に体圧が集中する部位で発生しやすく、褥瘡の重要なリスク部位には仙骨(尾骨)、腸骨(坐骨)、踵、肩甲骨、後頭部などがあります。初期の段階では皮膚の赤みや発赤が見られますが、進行すると潰瘍が形成され、皮膚や組織が壊死します。
治療と予防
- 圧力軽減:褥瘡を予防するために、圧力を分散させるための特殊なマットレスやクッションを使用することがあります。また、体位変換や定期的な圧力解放のためのポジショニングも重要です。
- 創傷ケア:褥瘡が発生している場合は、創傷の清潔さを保ち、適切なドレッシングや創傷治療製品を使用して傷口を管理します。必要に応じて医師の指示に従って創傷処理を行います。
- 栄養管理:必要な栄養素の補給は、傷の治癒を促進するために重要です。栄養状態の評価や栄養サポートのための栄養士の指導を受けることもあります。
- 感染管理:褥瘡は感染症のリスクを伴いますので、感染の予防と管理が重要です。適切な衛生管理や創部の清潔さを保つことが必要です。