脂漏性皮膚炎

頭皮や顔に、黄色~銀白色のフケのようなものを伴った赤み・湿疹が生じたことはございませんか?その症状脂漏性皮膚炎かもしれません。

症状が出やすい部位
皮脂が多く分泌される部位や、皮膚同士が擦れやすい部位に多く見られます。

・頭部
・顔面(おでこ・鼻周り)
・ワキ
・鼠蹊部
・背部、胸部、おへそ周り

⭐原因は?
皮膚に常在するカビの一種「マラセチア」が異常に増殖すること、皮脂の分泌、肌質などが関係しています。マラセチアは、どんな人の肌にも必ずいる菌ですが、通常では悪さをする菌ではありません。しかし皮脂を好む菌のため、皮脂の多い環境下では一気に繁殖します。

⭐予防
【皮膚を清潔に】適切な洗顔・洗髪によって脂漏部位を清潔に保つことが大切です。

【肌を擦らない】皮脂は本来、肌を刺激から守るために分泌されます。擦ったりすることで、肌を守ろうとして炎症を誘発してしまい悪化しやすくなります。

【食生活】暴飲暴食や偏った食生活も皮膚症状を悪化させます。

【紫外線を避ける】紫外線は皮脂を脂肪酸に変える働きがあるため、皮膚のダメージを促進します。

⭐治療法
主にステロイド外用薬と抗真菌外用薬を組み合わせた治療です。

<ステロイド>
赤みの強いときには、炎症を抑える効果があるステロイドが効果的です。

<抗真菌薬>
マラセチア菌が増殖しないようにするお薬。

✅ケトコナゾール
クリームとローションの2種類の剤型❕顔やワキなどにはクリームタイプ
を、頭皮にはローションタイプを選択することが多いです。
副作用のリスクがあまりないので、長期間使用や症状がない状態でも塗って再発を予防するのも有効な治療薬です。角質層への浸透性・親和性が優れており、効果持続時間が長いのも特徴です。
✓1日2回塗布

皮脂の分泌を抑えるため、ビタミンB2やビタミンB6の飲み薬使用することもあります。

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