ウイルス性疣贅(いぼ)について

ウイルス性疣贅(いぼ)は、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)によって引き起こされる良性の皮膚病変です。このウイルスは皮膚や粘膜に感染し、様々な種類の疣贅を形成します。以下に、代表的なウイルス性疣贅についてご説明いたします。

1. 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

尋常性疣贅は、最も一般的なタイプのいぼです。表面が粗く、小さな盛り上がりを持つのが特徴です。通常は手指や膝、顔などに発生します。感染した部分は、摩擦や圧力を受けることが多いという特徴があります。

2. 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)

扁平疣贅は、平らでわずかに盛り上がった小さないぼです。肌の色に近く、滑らかな表面を持ちます。顔や手の甲、前腕などに、若い人に多く見られます。かゆみを伴うことがあり、掻くことで広がることがあります。

3. 足底疣贅(そくていゆうぜい)

足底疣贅は、足の裏にできる硬い疣贅です。尋常性疣贅の一種ですが、歩行時に圧力がかかるため、痛みを伴うことがあります。治療には時間がかかることがあります。

4. 指状・糸状疣贅(しじょう・しじょうゆうぜい)

指状・糸状疣贅は、顔や首に発生することが多く、細長い形状を持ついぼです。尋常性疣贅の一種であり、見た目が非常に特徴的です。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、外陰部や肛門部に生じるいぼで、性感染症の一種です。HPVの特定の型が原因であり、性行為によって伝播します。

ウイルス性疣贅の治療には、凍結療法、外用薬などがあり、疣贅の種類や部位に応じて最適な方法を選択します。